第3回占い入門講座 さつき6号より抜粋

 前回で紫微斗数のおおまかな説明をいたしました。今回はもう少し詳しい内容を述べたいと思います。

長所
 どの占術のも。それぞれの長所、短所がありますが、紫微斗数にももちろん長所、短所というものはあります。長所のほうから説明して行きましょう。実は紫微斗数はとても簡単な占いなのです。名前や漢字の難しさ、配盤の面倒くささなど、最初、それはそれは大変に感じられますが、意外にそうでもないのです。配盤作業にさえ慣れてしまえば、占い初心者の方でもすぐに取り組めるのです。
 紫微斗数は人間を大きく144パターンに分類します。さらに男女別になると、288パターンとなります。基本はこれだけなのです。予想以上に驚かれるかもせれません。ただし中級以上はさらに分類していきますので、288パターンがまた幾通りにも枝別れしていきます。
 簡単な理由はこれだけではありません。それは紫微斗数の最大の長所でもある、情報量の多さによるからなのです。前回説明しました通り、十二支の部屋がありますので、知りたい情報は、その部屋に聞けばよいだけなのです。つまり、十二支の各部屋の星を読んでいけばいいのです。複雑な技術は必要ありません。それから、紫微斗数のおもしろいところは、盤を作成した瞬間に「あら、結婚運が悪いわね。」などと、すぐに弱点(欠点、短所)がわかっていまうのです。(実はこれは私の事なのですが・・・(泣)。)それはさておき、これなども情報量の多さのおかげといえるでしょう。そのほか、対人関係を見るのは得意分野です。特に男女の相性は、香港、台湾ではかなり研究が進んでいます。ただし、相性を見る場合、相手の分盤が必要になりますが。また、本人の人相や体型、風水や方位術を読み取ることも可能です。ただし、実際、このレベルまで技術が上がってしまっては、初心者の方ではとうてい無理でしょう。特に、人相は経験が大いに物を言います。しかし最近の女性(中には男性も)はかなり「お顔」をいじくっていらっしゃる(化粧も過激)方が多いので、昔のようにピタッと当らなくなりました。さらに生活習慣(特に食生活)の欧米化が進んだことも原因と考えられます。(中国で作られた占いなので)

短所
 次に短所といきましょう。運命学の醍醐味のひとつに、十年ごとに訪れる大きな流れを読み取る方法がありますが、四柱推命や算命学に代表される干支(かんし)を使用する占術はダントツで、他の占術の追隋を許しません。
 紫微斗数は、この技術においては、一歩も二歩も遅れをとっております。紫微斗数はもともと庶民のための占いだったので、運の流れを大きくつかむ必要がなく、細かくこまかく細かく見ていくつくりになっています。(大きくつかむのは、支配者にとって必要なものだったのです)そのため、年運、月運、日運、と日常の細かい事柄を読み解くことに威力を発揮します。香港、台湾の人達は、自分の命盤を記憶している人が結構いまして、占術を学んでいなくても、自分で日々のことを占っています。「明日は何々の日だから移動は止めておこう」といった風です。
 現代の日本人は毎日のように追い立てられて生活をしていますので、日々の事柄に気を配っていられず、細かいことはあまり必要ないと言えます。元来、Cの長所である日常の細かい事柄を読み解く技術は、日本人にとって、あまり利点とならないのです。また、情報量が多いのでそのまま細かい事を読んでいけますがその分、答えがぼやけてしまい、四柱推命のような「鋭さ」がありません。これなども長所が過ぎた短所といえるでしょう。そして、最大の短所は、ごくまれに、思いきり「はずす」ことです。理由はいくつかあって書ききれないことですが、これは早急にクリアーしなければならない問題です。

占いの入門用にどうぞ
 紙面の都合上、全ての内容を紹介することができませんでしたが、こういった特徴を持つ
紫微斗数を好きな人は異様に好きなようで、「命」の占いは斗数しか使わない、という先生もいるくらいです。私も学び始めの頃は、珍しさもあって、目の色を変えて取り組んだ記憶があります。紫微斗数という占いは好みの問題で使えれば便利ですし、使えなくてもたいした問題ではないでしょう。私の個人的な考えは、紫微斗数は、干支技術に慣れていない人の入門用(占いに慣れる、という意味で)に位置するのが丁度よいと思っています。
その先の難しい部分は、研究家の方達におまかせして・・・。


第2回占い入門講座 さつき5号より抜粋

 前回から「占い入門講座」という形で連載を始めましたが、今回から各占術(占法)の特徴や違いなどを紹介していきます。
 「命」「卜」「相」とそれぞれのジャンルに分かれておりますが、今回は「命」の中から、「紫微斗と数しびすう」という占術について、説明しながら紹介していきましょう。

紫微斗数を知っていますか
 名前からして取っつきにくそうな占術ですが、占いの本場、香港や台湾での知名度は、わが国での普及率からは想像もできないほど高いものです。プロの占師はおろか、一般の人たちにも広く愛されています。当然、研究も盛んで流派も多数存在します。
 日本でも七、八年くらい前にちょっとしたブームになり、多くのビギナーの方が興味を持ち、占術家を目指すきっかけになりました。しかし、そのブームはあまり長く続かず、四柱推命や気学などのように定着するまでには至りませんでした。理由はいくつかありますが、大きく分けて次の二つです。
 一つは、出生時刻が「必ず」必要だということです。香港や台湾では、九割以上の人が生まれた時間を記憶しています(年配の人でも)が、日本ではまったく逆で、母子手帳に記されてはいるものの、記憶しているとなるとまれでしょう。
 もう一つの理由として、配盤作業に手間がかかることです。配盤とは、紫微斗数で占う時に使用する星の配置図(命盤)を作成することです。慣れるまでは十五分以上かかってしまい、実践で使用しにくいため、使うチャンスが減ってしまうのです。
 こうした理由から、現在では、一部の研究家たちの間で研鑽が行われているくらいが実情のようです。

紫微斗数と星

 では、この紫微斗数という占い、実際はどのように占うのでしょうか。
 まず、紫微斗数特有の、独自に定められた星を使用します。星の数は流派によってさまざまですが、百個以上あります。しかし、実際に活用できる星は、せいぜい四十個以下だと思います。それでも、そんなにたくさんの星の意味合いを覚えるのか、と驚かれるかと思いますが、最も重要な十四の星を覚えてしまえば、誰が占っても、あるレベルまではほとんど同じ答えを導き出せるのです。
 重要な十四の星の名は「紫微」「天機」「太陽」「武曲」「天同」「廉貞」「天府」「太陰」「貪狼」「巨門」「天相」「天梁」「七殺」「破軍」です。これらの星は、中国の歴史に登場する人物をモデルに考え出された、といわれています。そしてその人物のイメージがそのまま星の性格や特徴となっているのです。これらの人物のいくつかは道教では神格化されており、台湾などでは身近な存在となっています。歴史上の人物と重なり、非常にロマンを感じるのでしょう。日本人にはちょっと縁遠い世界かもしれませんが。

星の配置
 作業を進めましょう。紫微斗数で使う星を十二の部屋(宮)に振り分けて入れていけばいいだけなのです。十二の部屋は「命宮」「兄弟宮」「夫妻宮」「子女宮」「財帛宮」「疾厄宮」「遷移宮」「奴僕宮」「官禄宮」「田宅宮」「福徳宮」「父母宮」となっています。それぞれの部屋の意味するところは、名前を見ていただければほとんど判断が可能だと思います。夫妻宮なら配偶者運、財帛宮なら財運、といった感じです。あとはどの星がどの部屋に入ったかで占い、判断していきます。

いつかやってみましょう
 十二の部屋に星をそれぞれ配置する。この作り方は西洋占星術と似ているところがあるので、日本では「中国の占星術」と呼んでいる先生もいらっしゃいます。
 紫微斗数という占術は、この先どこまで普及するのか分りませんが、気軽に中国の歴史をのぞく感じで始めてみるのもおもしろいかもしれませんね。
 なお、補足ですが、香港、台湾には「七しち政せい四し余よ」という占星術が存在しており、実際はこちらのほうがより西洋占星術に近いといえます。
 次回は、紫微斗数の特徴や内容をのぞいてみましょう。


第1回占い入門講座 さつき4号より抜粋

  占いを学ぶ第一歩は、人間観察から始まります。大勢の人がいても、それぞれ顔も身体も行動も千差万別。同じ人は見たくてもいません。その後、自分自身を、他人の目で観察するような気持ちで見つめていくのです。
 ただし、占いには、統計的な部分と、のぞいてはいけない神の領域の二通りがあります。それゆえに、占いを学んで多くを知るうちに、一度は誰でも通る、支配者気取りをさっさと乗り越えなければなりません。そして「占いを通して未来や運命を教えていただいている」というありがたさを、いつも心のどこかで感じ
ている必要があります。
 それでも占いにはそれなりの必要性と価値があり、知っていると知らないとでは雲泥の差があるのは確かでしょう。さらに、何よりも不思議で面白い世界なのです。そんな占いの世界を、毎回、少しずつ紹介していくこととしましょう。

〔占いの分類〕
  占いと一口に言いましても、いくつもの種類があり、それぞれ用途も異なります。大きく分けますと三つに分類されます。

(1)命
 まず「命めい」と呼ばれるものがあります。
 これは誕生日(生まれた時を必要とするものもあります)をもとに様々なタイプの人間に分類します。その上で、一生の運勢を読み取っていくものです。統計的な要素が多分にあります。以前教えを受けていた師匠は、「命の占いは分類学だからね」とよく言っておられました。
 代表的なものとして「四柱推命」「算命学」「紫微斗数」「気学命理」「宿曜」「西洋占星術」などがあります。西洋占星術は、もしかすると、世界で一番多く知っているのが日本人かもしれません。自分の星座を知らない人は、ほとんどいないのではないでしょうか。

(2)ト
 次に「トぼく」があります。 「周易」「断易(五行易)」それからタロットが代表的です。特に周易は年配の方にはなじみが深いですね。街角に座って、竹の棒をジャラジャラ振って、「当たるも八卦、当たらぬも八卦」と本当に言ったとか言わなかったとか。
 タロットも若い女性を中心に大人気です。易もタロットもだいたいが偶然性の占いととらえられています。 これをものすごく簡略化したものを、皆さんも一度は使ったことがあるでしょう。「ど・れ・に・し・よ・う・ か・な・か・み・さ・ま・の・い・う・と・お・り」いかがです。占いは迷った時に、神様に問いかける行為と同じような気がしませんか。

(3)相
 最後に「相 そう」があります。「手相」「人相」「家相」「風水」「墓相」などがあります。これらは形や姿を見て判断する占いです。一般的に、手相を嫌いな人はほとんどいないでしょう。

  このように、占いは「命」「卜」「相」と分かれていますが、それというのも、正確な答えを導き出すために使い分けをする必要があるからです。人間そのものが複雑な生きもの。その複雑な人間を、たったひとつの占い方で知ろうとしても、ほんのわずかしかわからないのです。いくつかの占法を駆使してはじめて、より詳しい情報イコール運勢が得られるのです。


 
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